重いプレゼントを渡すナルシストな私
今までバレンタインの時に何度か男性に手編みのプレゼントを贈ったことがありました。
今思えば、あの頃は若かったな…なんて思ってしまう私がいます。
手編みのマフラーやセーターを作ったのですが、手編みのものって結構重さがあります。
この重さは愛ではなく、物理的な重さなのですが、私の編み方がきつく編んでいたので、マフラーも見た目より重く、首に巻くと本当に重りを乗せているようで肩がこるんじゃないかと思うくらいでした。
もちろん、愛の重さもあると思います。
結構若いころは愛だの恋だのに幻想を抱いていた自分。
かなりナルシストだったかもしれません。
そして、セーターに至っては、編んだ回数をきちんと数えてないと非常に不格好なセーターになってしまいます。
セーターなどは網目を増やしたり、減らしたりしながら作るもので、本当にマフラーとは比べ物にならないほど難しく時間も要します。
その割にはあまり素敵なデザインもできず、見栄えもしなかった私のセーター。
それでも、その当時の彼はとても喜んで何度も来てくれたのです。
今でもその彼には感謝していますし、あんなセーターを着なくてはいけない彼に同情すらしてしまいます。
手作りは確かに心がこもっていますし、既製品よりも時間がかかります。
「この人のために…」と思う強い気持ちがないとマフラーやセーターは作れません。
その割には私みたいに成果が出ない作品ができると…渡せるようなものじゃないけど、この努力を知ってほしい、認めてほしいと思うあまりに相手の気持ちも考えずに渡してしまうこともあります。
もし、今度その元彼に会うことがあったらぜひ言いたいことがあります。
「あのセーター、重くてごめんね。不格好だったけど、着てくれて嬉しかった、ありがとう!」
そして、元彼はきっと「すごく嬉しかったよ!」なんて返事してくれるに違いありません。
そんな妄想をしている私はきっと今でもナルシストでロマンチストな人間なのかもしれません。