親切心に包まれた私の温まった心
真冬の寒さで雨が降った日がありました。
その日はたまたま出かける用事があり、バスで移動するしかありませんでした。
両手には、子ども二人、そして傘を持っていました。
さらに背中にリュックも背負っています。
自分は濡れても構わないので、子どもだけは濡れないようにと、バスに乗り込みつつ傘をしまい、バタバタしていた私。
整理券も取るのにもあたふたしていました。
すると、バスの運転手さんがマイクを通して「慌てなくていいですからね、お子様が危なくないようにゆっくり座らせてあげてくださいね。」と言ってくれたのです。
まだ5歳と2歳になる子どもたちですので、雨の中のバスは足元を滑らせると大変危険です。
そんな温かな言葉をかけてもらった私。
本当に胸の中が寒さの中、温まっていくような気がしました。
でも、あいにく雨の日なのでバスが混んでいました。
開いている座席がなく、子どもたちと私は立っていました。
すると、バスの運転手さんがアナウンスで再び「お子様連れの方を優先していただきたいのですが、どなたか席を譲っていただける方はいらっしゃいますか?」と言ってくださったのです。
私は子どもに「元気な子どもはバスや電車の中でも上手に立っていられる体力があるのだから、座ってないでお年寄りには譲りなさい」といつも教えていました。
すると、その時一人のお年寄りが「もうすぐ降りるからどうぞ…」と言ってくださいました。
私は一回断わりましたが、何度も誘ってくださる御厚意を大事にしたくて、甘えて座ることにしました。
本当にこのような出来事はなかなか私が子育てしている間になかったのですが、子どもがいるから譲ってもらえるなんて気持ちはさらさらありません。
でも、こんなに自分の気持ちが温かくなると思うと、次私が子育てから離れたら、ぜひバスや電車で譲ってあげたいと思います。
とてもいい経験をさせていただきました。